動悸は「肺」と「肝」を鍼灸で改善すればよくなる!
東洋はり灸整骨院の石丸昌志です。
本日は、動悸の鍼灸施術についてお話したいと思います。
Contents
動悸について 解説動画
Youtubeにてお話させていただいた動画はこちらです。ぜひご覧ください。
東洋医学が考える動悸の原因
動機の原因は東洋医学でいう『気滞』という状態であることが多いです。そのため気の滞りを改善することがポイントになります。
『気』というのは実体がないように感じますが
- 病気
- 元気が出ない
- やる気が出ない
- 気が合わない
- 気にするなよ
- 気を使ったから疲れ
と、調子を表すときに使われます。調子以外にも電気、空気、気配を感じるというようにあらゆるところで使われていますね。
精神的なストレスは気が滞る大きな要因です。のびのびしている時よりも、緊張したところにいると縮こまって巡りが悪くなるのはわかりますよね。
動悸の具体的な施術法
実際の施術は色体表という東洋医学の図を参考にします。
色体表は肝、心、胃、肺、腎という五臓六腑それぞれの特徴を一覧にしたものです。この表によれば『気』は肺と関連していますから気滞を整えるには呼吸器系のツボを使います。また相克関係にある肝もみた方がいいですね。
- 壇中(だんちゅう)
- 気来(きらい)
- 気衝(きしょう)
- 大腸兪(だいちょうゆ)
- 孔最(こうさい)
「気」を整えるにはこれらのツボが効果的です。孔最にはお灸が効きます。当院では大腸兪はセキ際を抜き差しするように使います。大腸と肺は陰陽関係にありますからこのツボも使うのです。壇中は別の名を気会(きえ)といいます。鍼を1分間くらい当て補うか円皮鍼を貼りっぱなしにするのも効果があります。
肺と相克関係にある肝は婦人科と密接に関係していますから患者様が女性なら婦人科系も見てください。婦人科系は三陰交、胃腸系の症状は中脘(ちゅうかん)、天枢(てんすう)にお灸するといいですね。
「気滞」の方が訴える症状
動悸で困っている方がいた場合は他にも症状がみられます。
- 鼻が悪いと
- うつっぽい
- 眠りが浅い
- 皮膚症状がある
- のどの症状(慢性扁桃炎、風邪ひくと痛くなる、咳)
- 風邪をひきやすい
- 喘息
- 円形脱毛症
- 便秘
- 下痢
- 末端冷え性
これらは「肺」を原因とする症状です。
- 爪の症状(爪が割れやすい、爪に縦線が入る)
- 目の症状
- アレルギー
- 肩こり、腰痛
- 逆流性食道炎
- 胃酸過多症
や婦人科系の症状。
- 生理痛
- 生理不順
- 子宮筋腫
- 内膜症
- 卵巣嚢腫 など
相克関係にある「肝」を原因とする場合はこういった症状をお持ちのこともあります。
西洋医学は体をバラバラにみる
こうして様々な症状があっても病院では
- 動悸 → 循環器科
- 円形脱毛症、皮膚症状 → 皮膚科
- うつっぽい、眠りが浅い → 心療内科
- 鼻の症状、のどの症状 → 耳鼻科
- 咳、喘息 → 呼吸器科
- 風邪 → 内科
- 便秘、下痢 → 胃腸科
と、色々な科にいくことになり、なかなか治りません。
東洋医学と西洋医学の違い
『森を見て木を治す東洋医学』というように、東洋医学は体全体をみて、動悸の原因を突き止め、全ての症状をまとめて改善していきます。
一方、病院は動悸だけをみて他の症状は他の科にまわす『木を見て森を見ない西洋医学』です。
おわりに
いかがでしたか?
本日は動悸についてお話させていただきました。
動悸以外の症状をよく見て原因を探り、その上で動悸に効くツボを使うと本当によくなります。施術経験からも動悸には鍼灸が効果的だと言えますので、動悸でお悩みの方はぜひ東洋医学専門の鍼灸院に行かれてください。
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