【鍼灸学生さん向け】学校は免許の為だと割り切ったほうがいい?
東洋はり灸整骨院の石丸です。本日は、鍼灸学生の方に向けてのお話をしたいと思います。
鍼灸学校を卒業すれば成功できると思っている方はいませんか。
鍼灸学校は、自動車学校と同じで免許を取るためだけの学校です。どこに行ってもさほど変わりがないと思います。
国家試験の合格率を重視している学校だと臨床の時間が少なくなりますし、臨床が重要だと考える学校がもしもあれば、臨床の時間が増えると言った多少の誤差はあるかもしれません。
ただどんな学校であれ、卒業して免許を取ればなんとかなるという考えは捨てた方がいいでしょう。
私は、医療系の資格の中で一番飯が食えないのが鍼灸師だと思っています。
鍼灸師の現実
鍼灸師の国家試験は実技がなく全てマークシートです。鍼灸師だけでなく医療系の国家試験は全て実技がありませんので、その人の技術は関係ないわけです。
就職活動をすれば分かるのですが、鍼灸の免許を持っているというだけで雇ってくれるところは日本全国探してもさほど多くはないと痛感するでしょう。
学校は次の生徒へのアピールとして国家試験合格率ばかりを気にして、患者様を本当に治すことができる鍼灸師の育成をしません。
もちろん授業料でビルの家賃や管理費、教員の給料など全て払われていますので、生徒というお客様を集めることが重要です。
ですが、免許取得後に卒業生が成功しようが失敗しようが関係ないとも言えるでしょう。
学校の先生と治療家の違い
そもそも学校の先生は臨床の経験が少ない人が多いです。
教員になるには鍼灸師の免許取得後、教員養成科に行くだけで済みますからね。
私は鍼灸への熱意が強い生徒でしたので、3年間の在籍中に色々と400回以上は質問したと思うのですが、本当に心に突き刺さるような返答は一度もありませんでした。
反対に同時期に勉強していた鍼灸専門の会では心に刺さる回答をいただいていました。
その会は鍼灸だけで生きている先生の集まりでしたので、やはり臨床経験が少ない学校の先生とは違うということでしょう。
学校の先生はサラリーマン、治療家はジャングルで常に戦っているというくらいに違いは大きいのです。
もちろん、「先生が悪い、治療家がすごいんだ」ということを言いたいわけではありません。資格を取り、実際に現場に出ると思っている以上に甘くはない世界が待っているということを伝えたいのです。
ですので、本物の鍼灸師を目指す学生さんには、学校の勉強だけで満足することなく、高い目標、そして志を持って勉強に励んでいただきたいと思います。
鍼灸師の資格について 解説動画
本記事について、私がYoutubeにてお話させていただいた動画もございます。ぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
本日は、鍼灸学生さん向けに鍼灸師の現実について、お話をさせていただきました。
本当に治せる治療家になるためには在学中から外の勉強会に行くべきだと思います。
在学中に成績が良くても、その後成功しない人はいくらでもいます。そうならないためにも学校は免許の為だと割り切って、鍼灸師として成功するために本当に必要なことは何かを考えて勉強することが重要です。
私のように鍼灸だけで生きている鍼灸師にとっては、西洋医学一辺倒になっている現在の日本はジャングルと同じ熾烈な環境といえます。
患者様をしっかりと治さなければ鍼灸院は成り立たちません。
その分、鍼灸を極めれば患者さんの悩みを解決することができ、社会に貢献することができるはず。そう信じております。
(関連ページ)