片頭痛の症状は薬を飲んでも治らない?
東洋はり灸整骨院の石丸昌志です。
今回は「片頭痛」の東洋医学治療についてお話させていただきます。
Contents
片頭痛の症状
「頭がガンガンして寝込んでしまうくらい痛い…。」
「片頭痛が起こると、何もする気がしない…。」
「普通の頭痛薬がなかなか効かず辛い…。」
といった症状でお悩みの方はたくさんいらっしゃると思います。
片頭痛は普通の頭痛と違い、発作的に激しい痛みを感じたり、繰り返し起こる厄介な症状です。
そんな困った片頭痛の症状について、そして東洋医学が考える原因と治療法について解説していきます。
薬で抑え込むのは対症療法
片頭痛でお悩みの方はたくさんいらっしゃると思いますが、頭痛を感じたときに普通まず試すのが解熱鎮痛剤(痛み止め)を飲むことだと思います。
ですが、ちょっと考えてみてください。痛みの原因はわからないまま、痛みを抑える薬を飲んでいるわけです。たとえ症状が抑えられたとしても、原因を治したわけではありません。結局、痛みを起こす原因はわからないままになってしまうのです。
その後、薬を飲んでも治らない場合は、病院やクリニックを受診すると思います。
しかし、病院で頭痛の原因を調べた検査(CT・MRIなど)をしても、頭痛の原因はわからないことが多いのです。
検査を受けても頭痛の原因が分からず、結局は鎮痛剤で症状を抑えている方が多いのが現状だと思います。
鎮痛剤で抑え込むことは危険?
なぜ痛みが起こるのでしょうか?
痛みは不快な症状ですが、実は体からのサインなのです。「悪いところがありますよ、治してください」と訴えかけるサインです。原因がわからないまま、鎮痛剤で痛みを抑え込んでしまうと、治すべき病気がわからなくなってしまいます。
根本の原因を治さないまま、漫然と鎮痛剤を飲み続けることは危険だということです。
片頭痛の原因は頭?
西洋医学で考える頭痛の原因は、「頸椎のずれから起こるもの」「首や背中の筋緊張によっておこるもの」「脳血管の異常によって起こるもの」などに分類されます。頭痛患者さんの、頭部を中心に頭痛の原因を考えているのです。
頸椎のずれや脳血管病は、レントゲン・CT・MRIなどの検査で体の「形態」と症状を照らし合わせて、病名を付けてくのです。
しかし、本当に頭痛の原因は「頭」にあるのでしょうか?
東洋医学の立場からの答えは「NO」です。
頭痛患者さんの多くは、頭痛以外の様々な症状を合わせもっています。患者さんの全体像を把握し、全身をみる治療をしていくのが東洋医学です。頭だけをみて頭痛が改善することは考えられないのです。
頭痛だけでなく、全身の症状をチェックしよう
実際の症例をご紹介していきます。
「Aさん」 頭痛が起こりやすいことと合わせて目の症状がある。ドライアイで目がかすみやすい、目が疲れやすい。社会人になって急に視力が落ちてきた。これらは目に変動があるということを表しています。
「Bさん」 頭痛が起こるのは睡眠不足の時が多いと自覚しています。またアレルギー症状があり、慢性鼻炎、花粉症に悩まされています。寝つきが悪く、眠りが浅く断続的な眠りになっています。
「Cさん」 生理痛、生理不順に悩んでいます。生理中に頭痛が起こりやすいと自覚しています。また、手足が冷えやすく夏でも靴下が欠かせない状態です。
頭痛を主訴(主な訴え)として来店された患者さんも、丁寧に症状をお聞きしていくとAさん、Bさん、Cさんのように「そういえばこんな症状もあるわ」という感じで引き出していけます。
これ以外には、
・鼻の症状・・・鼻炎、花粉症、蓄膿(ちくのう)などの症状や、風邪をひくと鼻がつまって喉が痛くなり、せきが出てしまうという方。
・皮膚の症状・・・乾燥肌、アトピー体質、吹き出物が出やすい、などで皮膚のトラブルがある方。
・呼吸器系の症状・・・風邪をひきやすい、気管支炎になりやすい、肺炎になったことがある、気管支ぜんそくや、小児ぜんそくだったことがある方。
などの症状がある方もいらっしゃいます。
患者さん自身は、頭痛とそれらの症状が関係しているとわからないのが普通です。東洋医学の問診で思い当たる症状を引き出し、全身を関連付けて診断していくのが東洋医学なのです。
女性特有の病気と片頭痛の関連
女性の片頭痛は、生理周期や女性特有の病気と大きく関連しています。
片頭痛になりやすい人の特徴のうち、女性は、「排卵前に頭痛が起きやすい」「生理中に起きやすい」という方が結構います。こういった症例は、頭痛を治そうとするのではなく、生理不順や生理痛になりにくい体作りを目指せば、かなりの確率で頭痛が改善していきます。
女性特有の症状に効く経絡治療や漢方の治療を行うことで、腰痛や肩こりもとれたり、冷え性が治ったりする方もたくさんいます。
片頭痛は女性のほう改善しやすい?
現在、東洋はり灸整骨院では女性の片頭痛をほぼ100%の確率で治す自信があります。
東洋医学は、鎮痛薬(痛み止めの薬)を飲んだ時のような即効性はありませんが、薬にはない持続性があります。
男性の片頭痛は、原因はわかりませんが5%ぐらい治らない方が存在します。おそらく女性特有の病気と片頭痛の関連性が強いためと考えられます。それでもかなりの治癒率だと自負しています。
体の中の水はけを良くして、再発しない体へ
片頭痛を考える時に重要なキーワードは「湿」です。
「天気が悪くなってくると頭痛が酷い」
「季節の変わり目に頭痛が起こりやすい」
「台風が近づいてくる、低気圧になると頭痛が起こる」
という方は多いのではないでしょうか?自分にしか分からない、頭痛の予兆を感じる方も多いです。
低気圧というのは、水です。そして人体も80%が水でできています。
環境の水と体内の水が相対する状態となり、東洋医学的には、「水毒(すいどく)」ができるといいます。この水毒ができることで、頭痛が起こるという考え方があるのです。
体内で水のコントロールがうまくいかず、水はけが悪い状態は頭痛を起こしやすいです。そういった時は、東洋医学の鍼灸で体内の水はけを良くし「水毒」を解消し、頭痛を改善させていくといいでしょう。
片頭痛の動画解説
片頭痛の症状について、Youtubeにてお話させていただいた動画もございます。ぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
西洋医学では、片頭痛の原因がよく分かっていないので、対症療法として鎮痛剤を飲むように指示されることがほとんどのようです。
一方、東洋医学では、頭痛の原因を全身の症状と関連付けて総合的に治療していきます。4000年の歴史を持つ東洋医学は、経験に裏付けられた確かな治療法です。
片頭痛にお悩みの方、ぜひ東洋医学専門の鍼灸院である東洋はり灸整骨院にぜひご相談ください。
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