秋に眠りが浅くなるのは、肺が弱いから?【東洋医学的メカニズム】
東洋はり灸整骨院の石丸です。
東洋はり灸整骨院にいらっしゃる患者さんの中には、
「8月7日の立秋を過ぎると、3時から5時の明け方に目が覚めてしまう」
といった、眠りが浅くなる方がいます。
皆さんはどうでしょうか?
眠りが浅くなってしまうと、二次的な体への悪影響がたくさん出てきます。ですので、しっかりとした睡眠は私たちの生活の中で、とても重要なことです。そんな時に、病院に通い、深い眠りにつくための薬を飲んでは、さらに体に悪影響を与えてしまいます。
実は、この秋に眠りが浅くなるのは、東洋医学的に考えるとしっかりとした理由があります。理由が分かっているからこそ、対処ができます。
そこで今回は、秋に眠りが浅くなる理由をお話ししたいと思います。
心療内科での治療
心療内科で眠りが浅いことを伝えれば、睡眠薬が処方されます。おそらくこれが一般的でしょう。
睡眠薬は強制的に脳をシャットダウンして眠りにつかせる薬です。副作用として、日中の眠気や脳へダメージがあります。また薬そのものの副作用も問題です。
スティーブンスジョンソン症候群
そして、副作用の一つにスティーブンスジョンソン症候群というものがあるのをご存知でしょうか。厚生労働省の発表によればこの2年半で1064人がこのスティーブンスジョンソン症候群になり、その内106人が亡くなっています。
この病態を引き起こす原因と言われる薬は何と283種類もあります。あなたが今飲んでいる薬でスティーブンスジョンソン症候群になる確率は0ではないのです。だからこそ、薬を飲む時には気をつけなければならないのです。
東洋医学による治療
東洋医学では、
- 体質
- 季節
- 時間
の関係を踏まえて、秋に眠りが浅くなる理由が分かっています。そのため、効果的な治療もできますし、西洋医学のように患者さんを薬漬けにする必要もありません。
それでは、不眠と季節の関係を考えていきましょう。
気虚(ききょ)とは
東洋医学では「気虚」、つまり気が足りなくなると眠りが浅くなると考えます。
この気を司るのが五臓六腑(ごぞうろっぷ)の呼吸器系である「肺」です。肺の力は乾燥する秋に落ちやすいことが特徴とされています。
また、子午流注(しごるちゅう)という24時間と六増六腑を対応させた図を参考にします。
この図は2時間おきにはたらく臓器を示しています。
その表によると夜中の3時から5時は肺がはたらくとされているのです。逆に言えば肺のはたらきが悪いと、3時から5時に目が覚めるということですね。喘息もこの時間に症状が出る人が多いです。
つまり、肺の力が落ちて気を生産できなくなり、気のガス欠、つまり気虚になり眠りが浅くなるというのが秋の不眠のメカニズムなのです。
肺に症状が出る方の特徴
さらには、肺に症状が出る方は、風邪ひくと咳が出やすいなど肺の症状の他にも色々なところに症状が出ます。
大腸の場合は、
- 便秘・下痢・便秘と下痢を繰り返す。
- 鼻の場合はアレルギー性鼻炎・慢性鼻炎。
- 乾燥肌やアトピーなど皮膚症状も出る。
- 生理不順を訴える方もいます。
ことがあります。
その他の特徴としては、
- 手足末端が冷える
- 手足に汗をかく
- 色白
- 辛い物に対して好き嫌いを極端に示す
- 憂鬱になりやすい
などが挙げられます。東洋医学ではこれらの症状と併せて、秋の不眠をまとめて治すことができるのです。
秋の眠りに関する解説動画
本記事の内容について、私がYoutubeにてお話させていただいた動画もございます。ぜひ併せてご覧ください。
まとめ
いかがでしたか?
秋に眠りが浅くなってしまうのは、東洋医学的なメカニズムで考えると明確な理由が分かるのです。理由が分かっているからこそ、それに対応する治療が可能になるのです。
西洋医学に頼り、むやみやたらと薬を処方される治療を受ける前に、一度東洋医学の門を叩かれてはいかがでしょうか。
東洋医学は症状が出ている箇所だけではなく、その他の症状も併せて体全体を改善していきます。
秋の不眠にお悩みで、症状がなかなか良くならない方は、ぜひ東洋医学専門の鍼灸院に相談してみてください。
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